十一月

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舞瀬と俺は、俺の家でくつろいでいた。 毎日の習慣になってしまったことが、今更ながら不思議だ。 「そろそろテストの時期だなー。」 「あ、うん。 そうだな。」 カレンダーに目を移すと、テストまでもう二週間前に迫っていた。 「でも、凪は頭良いから余裕だろ?」 「…舞瀬に言われたくない。」 「何でだよ? 俺より断然テストも成績もクラスで一番良いし、むしろ学年でトップだろ?」 キョトンとした舞瀬に少しムッとなりながら言う。 「いつも寝ててノートもろくに書かないのに、テストの点はちゃんと取っているじゃないか。 俺は毎日勉強してやっとなのに。」 好きな教科は上位にいるつもりだが、苦手な教科、得に理数系は少し落ちる。 やはり要領が悪いのだろうか。 それより、もっと根本的な何かが違うのか。 苦手な教科だから、かなりやり込んでいるのだが、それでも越せないのが悔しい。 俺は一つの決心をした。 黙って頷いていると、舞瀬が訝しげな顔をした。 「…凪?」 「決めた。 テストが終わるまで、舞瀬には会わない。 もちろん互いの家にも行かない。」 「は!? 何だ、急に!」 舞瀬は勢い良く振り返り、俺を見た。 「一緒にいると勉強しなくなる。 これからテストまで集中的に勉強する。 でないと、俺の成績に関わる。」 舞瀬とは一緒にいたい。 でもそのせいで成績が下がったなんてことになったら、俺は俺自身を許せなくなる。
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