序章

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次の日は、 いつものように朝起きて 大学に行った。 昨日、同級生が死んだとは 思わないような いつもの日常。 今日受けないといけない 講義は午前中に終わった。 それからは、 音楽を聴きながら いつものように家に帰る。 いつもの退屈な日常。 そう。あの出来事が起こるまでは。 私が歩道を歩いていると 一台のトラックが私に向かって 勢いよく突っ込んできた。 普通に考えて、トラックに跳ねられて 生きている確率は低い。 誰でもわかる。 私は死んだ。 『あぁ、私の人生は終わった。 生きるって疲れるのよね 何か面白いことないかしら?』 何度目かわからない記憶が いつものように終わった。否、終わろうとしていた。 しかし、声が聞こえた。 昨日も聞こえた声。 「生きたくはないのか。 生き返りたくはないのか。」
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