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「将軍、それは分かっています。ここに居る全員が。」
武装親衛隊の制服を着たシェスターSS中佐は煤けたカウンターに寄りかかりながら答えた。
典型的なアーリアンの容貌をしたシェスターは椅子に座っている将軍を見据えていた。
将軍はシェスターより一回り年上の40歳代半ば、左目にはアイパッチをし、左腕は肩から無く、上衣の袖はポケットに突っ込んであった。同じく左足も膝から下は無く、その姿は戦争という怪物に食い散らかされた残りカスだった。
醜い、なぜこの男はこんな姿に身をやつしても生きているのだ?まあ、俺だったら耐えられんな。
シェスターはショットグラスに入ったコニャックを煽った。
将軍は空軍の制服を着た大佐に煙草を付けてもらうと口に咥えた。
「この戦争は負けだよ。中佐。」
将軍は火傷で引き攣れた顔をゆっくりと回した。
「しかし、我々は450万の地上軍を持っています。指揮官の質、兵の練度は欧州一です、まだ、逆転のチャンスはあると思いますが。」
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