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「あいよっ。ちょっと待っててねぇ。」
ニワトリおばちゃんはそう言って店の奥に消えて行った。
ニワトリおばちゃんとの付き合いはぼくが小さい頃からの付き合いで、いつも親しくさしてもらってる。
少しふくよかな体型でとってもしゃべりやすいのだ。
「はい、卵。7個でよかったわね?」
ニワトリおばちゃんは店の奥から戻って来た。
「はい。」
「30パールでいいわ。」
パールはこの町のお金の単位。
この町は、真珠がどこの町よりも沢山とれるため、昔の人が真珠をお金の代わりに使っていたのだ。
その名残でお金の単位が今でもパールなんだとか……。
「ええっ!36パールじゃないの?」
ぼくはいつもより安くお金を請求したニワトリおばちゃんに対して言った。
「いいのよ。いつも買いに来てくれるからおまけでちょっと安くしちゃった!!」
ぼくは少し驚いた。
だって、こんなこと1度のされたことがなかったんだもの。
「あ、ありがとうございます。」
ぼくはそう言って店を出た。
このお金、どうしようか…。
そう思いながら次の店、魚屋まで歩いた。
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