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「もうじき出陣になるだろうな。夕食は済ませたか?」
「いえ。利孝様がまだの様でしたので、兵もまだ食べておりませぬ。」
「何だ、そんな事を気にしていたのか?今後は気にしなくとも良い。」
「畏まりました。では、指示を出して参ります。」
外に出た六朗が、控えていた者と、言葉を交わすのが聞こえた。
直ぐに六朗が戻ってきた。再び眼の前に腰を降ろすと、地図に視線を送った。
「お前は、どの辺りが戦場になると思うか?」
「私は、緑帆山の麓では無いかと思います。佐々木は大兵を存分に使いたいでしょうし、我が軍は、騎馬を縦横に使わなければならぬでしょう。」
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