第九章 業

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中でも、三郎兵衛の率いる百の徒と、頼賢に着いて降った百の騎馬は、極めて精強だった。 秀通の騎馬隊に、劣ることも無い動きをみせたのだ。 三郎兵衛が、小走りで向かって来る。此度からは、三郎兵衛も具足をしっかりと着けている。 「いつでも進発出来ます。頼賢様の下知を待つだけです。」 眼の前に立つと、直立して話す。やはり、頼賢の元は、また違うらしい。 「そうか。三郎兵衛、宜しく頼むぞ。俺には、五月蝿い腕無しが着いていてな。あれやこれやとやかましいのだ。」
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