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「ふん。腕無しにあれこれ言われる程に、お前が頼りないのだ。三郎兵衛、こやつが使い物にならなければ、お前が率いるが良い。その方が、余程頼りになる。」
「はは、御冗談を。頼賢様の兵術には、及びもつきませぬ。おや?」
三郎兵衛が振り返り、虚空に視線を送っている。
その方角に耳を澄ますと、微かに法螺が響いている。
「進発準備。先陣が出たのならば、寸刻の内に、我らも出るぞ。忠好、騎馬を纏めてくれ。三郎兵衛、徒を配置につけろ。」
「はっ!徒を配置につけます!」
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