第九章 業

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利孝の部隊が、ゆっくりと進軍を始めた。その後に従うように、展開を始める。 ゆっくりと進む兵糧を、素早く囲むように配置が進む。 頼賢は後部に着き、全隊を見回している。その横に控える自分には、特にすることも無いが、頼賢の側を離れようとも思わない。 ゆっくりと進んでいた兵糧隊が、少しずつ速度を上げていく。 暫く進むと、兵糧隊の六朗が来た。空には、徐々に赤みが挿して来ている。 「ご苦労様です!この先三里程で、朝食を配ろうと思います!警固隊の皆様にも、お集まり頂きたく!」 「おう。有難いな。六朗と言ったな、私などに、そこまで気を使うな。」 頼賢が微笑みを見せた。その顔に、朝陽が届き始めていた。
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