第九章 業

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両側からの挟撃に、対処出来なくなった騎馬が、逃げ出して行く。 あえて追うことはしない。生き残った者がいれば、自分の存在が知れるだろう、 「さぁ!突き崩せ!馬は逃がすなよ!本隊の補充に使える!逃げる兵は追うな!」 一切の躊躇を見せずに、追い込んでいく。敵の騎馬が、潰走した。 四分五裂した騎馬が、逃げ出す。十程の騎馬が、逃げていく。伊野がいる。 「二十だけ、俺に着いてこい。他の者は、浮き足だった敵の徒を、横薙ぎにしてやれ。」 三十の騎馬が、反転した。頼賢の周囲には、二十が着いた。
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