第九章 業

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次々に馬上から人が消えていく。中心にいる騎馬武者が、こちらを振り向いた。 「伊野!降れ!最早逃げ道はない!」 「今江頼賢!?何故生きておる!」 振り向いたまま、叫びに近い声をあげている。 それと同時に、伊野の回りには、一騎も残っていなかった。 突いた。脇腹に槍の柄があたり、伊野は馬上から転落した。 ゆっくりと馬を止め、身悶えしている伊野に歩み寄った。 「伊野、お主が兵を出すとは、どういう風の吹き回しだ?大方、漢辺の名に、踊らされたのだろうがな。」
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