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次々に馬上から人が消えていく。中心にいる騎馬武者が、こちらを振り向いた。
「伊野!降れ!最早逃げ道はない!」
「今江頼賢!?何故生きておる!」
振り向いたまま、叫びに近い声をあげている。
それと同時に、伊野の回りには、一騎も残っていなかった。
突いた。脇腹に槍の柄があたり、伊野は馬上から転落した。
ゆっくりと馬を止め、身悶えしている伊野に歩み寄った。
「伊野、お主が兵を出すとは、どういう風の吹き回しだ?大方、漢辺の名に、踊らされたのだろうがな。」
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