第九章 業

93/265
532人が本棚に入れています
本棚に追加
/1544ページ
忠好の言葉で、馬は前方に駆け去った。頼賢の姿が、それに続くように走って行く。 「夜が明けるな。頼賢、先陣がぶつかるのは、いつ頃かな?」 「遅くとも、明後日の朝。早ければ、明日の夜には、第一撃があるやもしれんな。」 「緑帆山に着く前に、ぶつかる事は無いかな?」 「恐らくは無い。大兵の布陣を終えるまでは、動きが取りづらいだろう。多少の先駆けが有ったとしても、瀬踏みだな。本隊の到着前に、全力でぶつかる事は、まず無いな。」
/1544ページ

最初のコメントを投稿しよう!