532人が本棚に入れています
本棚に追加
「何だ、気色悪い。まあ、良いさ。俺の残った腕が、落ちないように戦ってくれよ。」
「ああ。必ず、お前を驚かせるほどに、見事に戦ってやるさ。おう!利孝様の部隊が見えたな!腹が減った!」
赤々とした空気の中から、兵糧隊の荷車の音が、響いている。
冷気に洗われた視界に、白い息が、塊の様に立ち上っている。
兵糧隊の後部に取りつくと、休止の旗が上がった。
前方から、三郎兵衛の隊が展開してくる。兵糧隊を取り囲む様に、壁を作っている。
最初のコメントを投稿しよう!