プロローグ

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『さて、そろそろ帰ろうか』 えー 『一頼、ワガママ言わないの』 やだ、まだ帰りたくないもん! 『あ、コラ一頼!』 俺は二人の手を振り払い逃げ出した それに意味なんてなかった ただの子供のワガママで他に意味なんてなかった 意味なんて・・・ 本当になかったんだ ―――――――――――――― 『その目的は教えてくれねぇのか、誰にも言わねぇからよ?』 そうだな・・・ 『俺らは大事起こす仲間なんだ、教えてくれよ』 なら、大事を起こし終わったら教えてやろう 『チッ、そうくるか』 本当に大事なことはペラペラ喋るもんじゃないからな 『へいへい、分かりましたよー。だが絶対に後で教えろよ?』 ああ 『絶対だからなー?』 早く持ち場へ着け 『へーい』 なにも知らない者ほど滑稽なものはない 大事を起こす仲間? 後で教えろ? ああ、なんと滑稽なのだろうか 己の命の最後さえも測り知れぬ者は
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