4 それぞれの気持ち

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「遅くなってすみません。」 総務課に戻った雪乃が隣の席の先輩に声を掛けると 「大丈夫よ。 目は覚めた?」 と笑ってくれてほっとする。 「はい。」 …はい、目が覚めました。覚めたと思ったけど、また夢の中に入り込んでしまったみたいです… 雪乃は席について机の上の書類に目を落とした。 …今は仕事に集中しよう。遅れた分を取り返すように。 そしてあの人の手の感触を思い出さないように… 小さく息を吐いて背中をばし、雪乃はパソコンのスリープ状態を解除した。 ・
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