4 それぞれの気持ち

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澤田洋介が永山雪乃の姿を見かけたのは翌日の昼休みだった。 鳥海修平に誘われて社員食堂で昼食を取っていると、総務課の女子社員が四人と何故か山崎章吾が一緒に入ってきた。 その中に雪乃の姿があった。今日も髪を一つに結んでいる。 山崎にしきりに話しかけられて困っている様子なのはショートカットの若い女子社員だ。 「あのコが河野まゆさん?」 「あ、そうです。 あれは営業の山崎、ですよね。河野狙いなのかな?」 「ああ、可愛いって言ってたけど…」 そんな話をしているのが聞こえたかのように、山崎は二人に気づいてニコニコ笑いながら片手を上げた。 その様子を見て他の四人も澤田と鳥海に気付いたようだ。 鳥海と同期の女子社員が何かを言って皆がクスクスと笑った。 その笑顔のままで雪乃が二人に向かって軽くお辞儀をした。 「あいつら何笑ってんだ! …絶対俺の事だよな~」 鳥海はブツブツ言っていたが、雪乃が笑顔で挨拶してくれて良かったと澤田は思った。 「そういえば…」 澤田は少し前の鳥海との会話を思い出して聞いた。 ・
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