4 それぞれの気持ち

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「泣かれちゃいましたよ。 怒ってもいましたけどね。 全否定されたみたいだって。」 「そういうわけじゃないけど…」 「何がダメなんですか?あんなに可愛いし、案外真面目ですよ。」 澤田が書類を机の上に置いて山崎を見ると、思いの外真剣な顔をしていた。 「わかってるよ。本当に可愛いと思うし、きっと良い子なんだと思うよ。でも、やっぱり…」 「あ~、分かりましたよ。」 こんどは山崎が呆れ顔になった。 「なんでそんなに壁作っちゃうんですかねぇ…。 まあ仕方ないですけど、断る時には彼女がいるからとか、 あ、これは無いって分かってるからダメか。鳥海さんとの仲をからかわれる位だし…」 さっきの社員食堂で笑われたのはそういう事だったらしい。 「せめて好きな人がいるとか言えば、断られた方も傷つき方が違いますよ。」 それを聞いた澤田は何か考える様子で 「そうだな、これからはそう言うよ。」 と少し笑って答えた。 ・
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