5 昼休み

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昼休み。 5月の公園は緑に溢れて、爽やかな風が木々の枝葉を揺らしていた。 ひとりだけれど久々の公園ランチで気分転換しよう、と思っていた雪乃だったが… 「…なんでこんな事に…」 雪乃は息を吐く音が聞こえないようにため息をついた。 胸がドキドキして気分転換どころではなかった。 目線を隣に落とすとレジャーシートに仰向けになって澤田洋介が昼寝をしている。 ワイシャツの袖を捲り上げた腕は体の上で軽く組まれ、スラリとした長い足は片膝が立てられていた。 こんな風に無防備に目を閉じている顔を見るのは初めてで、雪乃は思わずじっと見つめてしまう。 少し乱れた髪の手触りを想像してしまい、また顔が赤くなる。 木漏れ日が揺れるのを感じたのか瞼の辺りがピクッと動いて、澤田が片手を額の上に乗せたので、目を覚ましたのかと思った雪乃は慌てて前を向いた。 ・
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