25.星空と君の手 

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「そろそろ俺も活動開始しないとな。  百花は俺がずっと居られなくても平気か?」 そんなこと質問するのってズルいよ。 託実。 そう言われたら、離れたくないって言うのは 当たり前じゃない。 だけど託実は……私だけの託実じゃないことは 沢山知ってる。 私もずっと託実を思い続ける、 その中の一人だったから。 だからちゃんと送り出さないと、 『大丈夫だよ』ってにっこりと。 「託実……平気だよ」 そうやって紡ぐ私の声。 だけど言葉とは裏腹に、 私の声は、涙声。 「嘘……つき」 「平気だよ。  託実が私のところにちゃんと帰って来てくれるなら、  唯香や、お父さんたち、託実のお父さんたちと待てるから。  後は、お姉ちゃんとも一緒に」 そうやって告げると、託実はもう一度 先ほどよりも長い口づけを降らせた。
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