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夏休みになりました。
僕は早速高峰くんの家に来ています。
休み前にこんな会話のやりとりがあった。
「宿題多いなー。カナは最初にやるほう?それとも最後に一気にやる?」
「僕は毎日ちょっとずつやるかな」
「へーエラいな!俺は最後まで全部溜めてるから間に合わなくて怒られてばっかだよ」
「あはは。ダメじゃんか」
まぁ僕はやることないから宿題してただけだけど。思い返すと本当寂しい生活だったな。
「そうだ!夏休みさ、一緒に宿題やんない?」
「え?」
「うん!そうしよう!それがいい!」
…というわけで、宿題を持って彼の部屋にやってきたのだった。
「カナって成績いいよな?テストの平均点上げてるだろ」
「え、そうかな。テスト範囲暗記してるだけだよ」
「それが出来ねーんだって!範囲広いし。まっつんなんてさ、授業中寝てるくせにテストの点は良いんだぜ?ムカつくだろー?」
そういえば寝てることが多いかも。よく注意されてるし。
「松岡くんは何でもそつなくこなす人だから、格好いいなあと思うよ」
不器用な自分には真似出来ないから羨ましいよ。
「……俺よりも?」
「え?」
彼の顔を見ると、ムッとしたような表情を浮かべていた。
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