最高!最悪?16歳の誕生日

5/12

86人が本棚に入れています
本棚に追加
/82ページ
直「うそ。どこかのテレビのドッキリ?」 沢田「ドッキリじゃないよ。ハハハ。」 ハハハじゃないよ。 だって、20前半にしか見えないし、長髪で、金髪、顔黒チャラそう お母さんは、こんな人がタイプでしたっけ? 直「とても若々しいですね。」 ?「24歳ですから。」 直「へぇ~、24歳ですか。………24歳!?」 倫太「ハハハ。直ちゃん、リアクションが芸人みたい。」 芸人かよ! ?「俺は、北山透。この歳でプロEだけど、よろしくね。」 手を差し出してきた。 直「大野直です。こちらこそよろしくお願いします。お父さん。」 直が透の手を握った。 透は、少し驚いたような顔をした。 この人が、私のお父さん プロEは、iプロの中で、研究生の次に身分が上 iプロの卵(Egg)略してプロE プロEになれたからといって、デビューが約束された訳では無い。 厳しいレッスンを乗り越えた人しか、デビューの道は、開かれない。 20代で、プロEは珍しい。10代で、デビューする人が多く、20代になる前に辞める人が多い。 iプロは男しかいない。 芸能事務所では、かなり大きい。 私にも、お父さんが出来たんだ。16年間、ずっと、ずっと、待ち続けたんだ。 神様は、私に味方なんだ。 ?「ケーキ焼けたよ。」 甘い匂いが、回りを漂う沢田「おぉ、明生の絶品ケーキが完成か。」 明生「はい。どうぞ。」 直「うわ。すごい。おいしそう。」 果物がたくさん乗っていて、お店では売ってない程大きなチョコレートケーキ 『直ちゃん HAPPY BIRTHDAY 雪乃さん 透婚約おめでとう!!』 っと、書かれていて、16本のろうそく 幸成「これ、ボクが切ったんだ。」 不格好なモモを指した。 倫太「もう少し、キレイに切れよ。」 蒼真「ボクは、イチゴ。」 幸成「指切っちゃったくせに。」 直「大丈夫ですか?」 キュン 蒼真「だ、大丈夫です。」 上目遣いヤバい。 透「お前のとこに、嫁に出さないから。」 耳元で、しゃべった。 蒼真「………絶対、結婚相手を連れていったら、最後まで、反対する頑固オヤジタイプになるな。」 小声で、蒼真は言った。 透「何か言った?」 上から目線で冷たく言った。 蒼真「いえ、何も。」 蒼真は、小動物みたいに小さくなった。 怖えよ。 あの目、タカみたいだよ。 パチン いきなり電気が、消えてケーキのろうそくの明かりしか無い。
/82ページ

最初のコメントを投稿しよう!

86人が本棚に入れています
本棚に追加