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「い、いいの!どうせなんもすることなかったし!」 「…あんた、お昼食べたの?」 「あ、食べてないや」 あははー…って笑って沙希ちゃんを見る。 沙希ちゃんは はぁ…とため息をついて 「まだ休み10分あるからあたしの残ってるパンあげる、だから早く教室戻るよ!!」 と言って私の手をひっぱって走った。 「さ、沙希ちゃん!いいよ!あ、後で食べれるからあぁあぁ」 陸上部の沙希ちゃんはあっという間にびゅーんと廊下を走り抜けて、教室までたどり着いた。 「はい、到着。」 「ハァ…ハァ…ハァ…ふぃぃ~」 体力もない私はなんとも間抜けな声を出して疲れ果てていた。 .
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