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ドアにカバンのマスコットが挟まっていた。 「はぁ…」 癖のため息。 「おいおい、大丈夫かー」 クスクス笑いながら助けてくれる中橋先輩。 「す、すいません、ありがとうございます…」 「お前ほんとドジだなー、そんなんじゃ今週も放送メンバーに入れねぇぞ」 「…すいません…。」 私が入っているのは放送部。 朝、昼、放課後と、音楽を流したり、連絡を伝えたり、時にはラジオ放送をしたりする部活。 毎週、部長がメンバーを決めてそのメンバーで1週間放送する。 志穂はそのメンバーにも毎回選ばれないのだ。 しかもその部長が中橋先輩。 .
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