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「そこまでだ!!」
叫び声を掻き消すように、華麗な声が教会の中を突き抜けた。
ピター達はファンイルをなぶるのをやめて声の方を向いた。
すると、逆光でよく見えないが、教会の割れた巨大ガラスの縁に3人のシルエットが有ったのをファンイルは見た。
(極東支部の人達……? すごい……違和感を感じるほどに早い到着だ)
「鬼より出でて鬼より華麗!!」
(は?)
「氷のようなくーるびゅーてぃー!!」
(へ?)
「どんな敵でもマッスルしちゃうわ(はぁと)」
(え?)
「マスクドオウガ!!」
「マスクドプリティ!!」
「マスクドハガンっふう!!」
「「三人合わせて、アラガミ戦隊、オラクレンジャー!!」」
(えええええ!?)
タイミング良く後ろの太陽が雲に陰り、三人の姿が明確に浮き上がった。
「参上!!」
「こーりんっ!!」
「投げキッス、んぢゅっ」
そこに居たのは
【オウガテイルのマスクを被ったブラスト使い】
と
【プリティヴィ・マータのお面を被った魔法少女的コスプレ幼女】
と
【ハガンコンゴウのお面を被ったくねくねしたビキニパンツの金色筋肉ダルマ】
だった。
(どんびきです……。
なにこの人達、極東支部の?
だったら嫌だな。
なんか二人ほど神機持ってないし)
「さ、君、大丈夫かい?」
気がついた瞬間、ファンイルはマスクドオウガと華麗に名乗った華麗な人物に華麗に抱き起こされていた。
「しびれて動けないアル……」
(いつの間に?)
「君は今、『いつの間に?』と思ったね?
答えは簡単さ。人もアラガミもいつまでも集中力を保つことはできない……集中している状態は、持続しているように見えて短い集中の断続だ。
僕は華麗にその隙間を縫わせてもらっただけなのさ」
ピターは何が華麗に起きたのか理解できずに戸惑っている。
残りの二人はその隙を見逃さなかった。
「まじかるいーと!!」
「あなたの相手はあだしよぉん」
マスクドプリティは腕を捕喰形態に変形させてピターに捕喰を決め、マスクドハガンは太い腕の一撃でピターの後ろ足を浅く貫通していた。
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