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寒い冬。
空からは白い雪が次々と舞い降りていた。
当時、7歳のキルはとても綺麗な雪をみながら帰宅した。
「ただ今ーー!!」
キルの元気な声に家族は皆、笑って『お帰り』と言う。
キルはマフラーや手袋を外しながら温かい家の奥に行く。
目の前では暖炉の中で火が燃えている。
それを父親は薪をくべたりしつつ調節していた。
暖炉のあるリビングでキルの母親は編み物をしていた。
お腹は大きく膨らんでいる。
もうすぐキルの妹が生まれるのだ。
「お母さん妹は!?」
「まだお腹の中よ」
そう言って苦笑する母。
残念そうに下を向くキルの頭上にコツと何かが当たる。
上を見上げれば、キルの姉がマグカップをキルの頭に当てていた。
「あんたはせっかちすぎ
時間が経てば勝手に出てくるんだから急かさないの
ホットミルクでも飲んで落ち着きなさい」
姉に渡されたマグカップには温かいミルクがたっぷり入っていた。
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