第1話 紅の記憶

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バンッ!! ノックもなしにいきなり開けられたドア。 父親はすぐに玄関に目をやった。 入って来る軍服の男三人。 「何の用ですか!」 「ここら一帯は我らの占領下となった よって……」 男達が一斉にサーベルを抜いた。 「我等に刃向かった豚共の仲間を粛正する」 真っ先に父親は斬られ、胸から腹までを大きく引き裂かれた。 父親は暫くその状態で意識があった。 父親と母親と姉の悲鳴。 キルはただその場の恐怖に硬直していた。 男達は抵抗する母と姉を殴って、蹴り、犯した。 キルはただ何も出来ずに目を見開いていた。 「俺赤ん坊を斬るってやってみたかったんだよな」 男の一人はそう言ってまだ意識のある母親の腹をサーベルで裂いた。 響く甲高い悲鳴。 水のような物がドバッと溢れ出す。 そして男は母親の腹の中から赤ん坊を取り出した。 妹……っ 会いたい会いたいと思っていた妹
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