第2話

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少女の声は悲しげにも部屋に響く。 「そうかぁ・・・」 スクアーロは呟いた。 「でもね! 飼育係さんに教えてもらったから、私は兄様達に会えたの。 そのお陰で私は生きる活力になったんだし」 ニコリと笑う顔は汚れさがなかった。 「おいガキ お前の名前はないと言ったな・・・ 名前を与えてやる。 名前は・・・・・・」 「ちょっと待ってぇ!」 ザンザスの言葉を遮るルッスーリア 「私も名前考えたい!」 「俺もぉ~♪」 ベルとルッスーリアは言った。 「チッ・・・しょうがない皆で考える・・・」 ザンザスは舌打ちをするとグラスに入ったワインを飲み干した。 「私の名前考えてくれるの?」 「ああ・・・ 名前がないと呼べないだろう」 ニヤリと笑うザンザスに少女はまた飛び付いた。 「ボスぅ! ホントにありがとう!!」 首に腕を回す少女を取り敢えずザンザスもぎゅっとしてみる。 「「「取り敢えずぎゅっとしてみるの止めろ」」」 そんな突っ込みが部屋に響いた。
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