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「う"お"ぉ"い・・・
殺して欲しいのなら殺してやる。
だが少しばかり話を聞かなくちゃなんねぇんだぁ
お前の知ってる事だけでいいから話せぇ」
青年は少女に剣を向けたまま言う。
「殺してくれるのは願ってもいない奇跡、話しはする。
だからその剣をこっちに向けないでくれる?」
少女は目が見えないであろうのに、自分に剣が向けられてる事に気付いた。
「う"お"ぉ"いぃ"!!!
なぜ俺が剣を向けているのがわかったぁ!?!」
他に目があるのかと思う青年。
剣を下ろし少女を見下ろした。
「空気を切る音で分かった。
私が知ってる話・・・だったよね?
生憎私は自分がされたこととその目的・・・
後の自分の事しか知らない」
凛とした言葉は部屋に響いた。
「それだけでいいぜぇ
お前は知ってる事だけを話せばいい
・・・その後に殺してやるぜぇ」
ニヤリと笑う青年は剣の血を服で拭いた。
「私を殺してくれるんだ
ありがとう・・・
ここの者たちの気配が一つもない
皆あなたが殺したの?」
少女は言う。
幼さからして歳は10才前後と思われる。
「そうだぁ
ここに居た奴らは全て俺が殺したぁ」
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