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「ただいまー」
あ、新聞。明日はゴミの日か。
「ん?」
ふと視線に入った、明日捨てるのであろう玄関に置かれた新聞紙の束。
その一番上の記事が……
『あなたは、ひとりじゃない。私たちと一緒にストーカーと戦いましょう! ストーカー相談コールセンター。電話番号はこちら→』
その電話番号を反射的に保存してしまったのは、言うまでもない。
あ、メール着てる。
『おかえり』
……朝と同じアドレスから。
! まさか、このアドレス……
《差出人:mikan.mikan~》
……みかんちゃん、ぽい。
うん、これ絶対桂木さんだ。
『おかえり』とメールが着たタイミング的に、後ろからついてきていた桂木さんに違いない。
……何で俺のアドレス知ってるんだろ。
うわ、何かすごい怖くなってきた。
アド変アド変……。
しかしその夜。
『おやすみ』
アド変をしたのにも関わらず、朝と同じアドレスから22時36分にメールが着た。
……多分この『36分』っていうの、30分にメールを送って、アドレスが変わってて送れなくて、すぐに探して再送信。
その探すのに掛かった時間が6分……だと思う。
……桂木さんなら、6分で探しかねないな。
この時点で俺の中に、桂木さんイコールストーカーというイメージが出来てしまった。
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