線路から始まる

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「起立―礼。」  1日の授業が終わった。 部活動へ向かう者もいれば、教室に残り友人と話している者もいる。  暇だな、なんて思いながら真琴は鞄に荷物を詰め込んだ。 「真琴(マコト)くーん」  フサフサな茶色の髪の毛を揺らしながら、席に近づいてきたのは、宮斗。 真琴とは小学校からの友人で通称、宮。 「一緒に帰らん?」 「パス、パス。一人で帰りたい気分だから」 「連れない男は好かん!」  引いたままの椅子を机につけた。
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