2736人が本棚に入れています
本棚に追加
「もしや、皆を不死にしようと考えてたのですか?」
スゴいな、何故分かったんだ。
驚きつつも、私はその通りだと肯定する。
それを見たウルは何だか決意したように、口を開く。
「お願いがあります。どうか、不死にするのは私だけにして欲しいのです」
「何故?」
「不死とは自然の理から外れる事。それは、とても辛い事なのです。だから、私が不死になるので、皆は今のままにして欲しいのです」
それは切実な願いだろうか?
甘んじて自ら辛い道を選ぶのを願うなんて。
大切な仲間が、大切故に失うのは辛いはずなのに、確定した辛い事実を受け入れると。
それは切実な願いだろうか?
違う、彼女は嘘を吐いている。
私を気遣って嘘を吐いている。
最初のコメントを投稿しよう!