始まりの朝

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「…うるっさいんだよ。」 そういうとバンッ!!と乱暴にスイッチを押す。普通の目覚ましならこの一発でオシャカになっていることだろう。 しかし、何故か壊れない。普通の目覚ましのはずなのに壊れない。 むしろ傷一つついていないのだ。 不可思議な時計。 また、もう一点不可思議な点がある。 それは… ジリリリ!!ジリリリ!!ジリリリ!!ジリリリ!!ジリリリ!! スイッチを押しても止まらないのだ。アナログのくせにこんな無駄な機能が付いてるのかと苛立つ。 それだけじゃない。 バシッ!! バシバシッ!! バシバシバシバシバシバシ!! いくらスイッチを押そうが乱暴に止めようとしようが、こいつはなりやまないのだ。 「わぁーたよ!!起きればいいんだろ!?悪かった!!悪かったよ!!起きますよ!!おはよーーーー!!」 ベッドから勢いよく飛び起き寝室から出ていく。 それと同時に目覚まし時計のやかましい音も…ピタッと止まるのだった。
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