始まりの朝

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この男には両親はいない。幼い頃に事故でなくしているからだ。 親戚…祖父と祖母による援助によりこの小さなアパートで一人暮らしをし、学校に通っている。 そんな男の名前は『響 水波 ヒビキ ミズハ』高校2年生 桜森高等学校に通う普通の学生である。 水波は手っ取り早く朝の支度をすませる。 半袖のワイシャツに紺の学生ズボン。少し長めの髪をワックスとスプレーで整え、歯を磨く。そして昨晩あらかじめ用意してあった学生カバンを持ち、靴を履く。最後に幼い頃の自分と両親が仲良く笑顔で写っている写真に「行ってきます…」そう寂しく呟くと水波は学校へ向かうのであった。 これが普段の彼の朝であり、1日の始まりである。
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