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「そうたけど。どうしたの?」
何だか小泉さんまでうわずった声になっている為、妙に緊張してしまう。
「じ、実はね…ずっと言おうと思ってたんだけど…。」
ゴクリ。
自分の唾を飲み込む音がやけに大きく聞こえる。
「私ずっと…高橋君のことが、好きだったの。つ、付き合って下さいっ。」
パンパカパーン
俺の中で鐘が鳴ったのが分かった。
「え、マジ?ドッキリとかじゃないよな?」
あの
あの小泉さんが俺のことを!?
「冗談でこんなこと言えないよ…。」
ちょっと震えている声で、何となくこれは本当なんだな。と理解出来る。
「や、あの宜しくお願いします。」
頭いっぱいいっぱいになって、一言しか言えなかったが小泉さんには伝わったようだ。
「え、嘘…。勇気出して良かったー!じゃ、じゃあまたねっ!」
あれ、もう切るの?
とは思ったが何か恥ずかしくなって、俺も「じゃあ」とか言って切ってしまった。
「…バンザーイッッ!!」
もう繋がっていない携帯を握りしめ、俺は人生初のバンザイを何度もした。
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