ヘンクツおじぃさん

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 ぼくの家のご近所さんに“ヘンクツおじぃさん”と呼ばれてる人がいる。  ヘンクツおじぃさんは、まいにち広いお庭で古いお飛行機をいじっていて、太陽が「おはよう」って顔を見せたら近くの小高い丘までお飛行機をお車で運ぶんだ。  ぼくは見たことないけど、そこでおじぃさんはお空に飛ぼうとしているらしい。って、りっちゃんが言ってた。でも、いつも丘をお飛行機で走るだけでぜんぜん飛ばないらしい。  おじぃさんはどうしてお空に行きたいのかな? ぼくは気になって、きのうの小学校の帰りにおじぃさんの家をとおりかかったときに、きいてみた。 「おじぃさんはとっても恐いから気をつけろよ!」、って、りっちゃんが言ってたのを思い出して、ちょっと不安だったけど勇気をだしてきいたんだ。 「ねえ、おじいさん。どうしてお空に行きたいの?」  近くで見るとおじぃさんは、とってもとっても恐い顔をしていた。怒っているような白い眉とお目め、お鼻とお口の間に立派な白いおひげを生やしていて、社会の本で見たことあるような偉い人みたいだった。  おじぃさんにきいてから5ぼょう(秒)くらいすると、おじぃさんはお飛行機の中からひょっこりと顔を出して、ぼくをじぃーと見た。  そして、
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