7413人が本棚に入れています
本棚に追加
/262ページ
夜空と恋
あのころの私が好きだったものは
あめ玉も水餅もすべて飾りのように
耳の片隅に残っているのに
きみにはきみの海のように広い好きな物があって
それは海にも浮かびきれないほどでも
二人の好きな物が結ばれるわけではない
二人の海の深さが様々な思いをときに浮かべときに沈めながら
往来する宇宙船のように夜のしじまに言葉となって流れれば
それでいいのだから
流れ星を数えて朝を迎えよう
安らかな光跡の余韻を胸に抱いて
.
最初のコメントを投稿しよう!