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香緒里と別れたあと俺は
病院に向かった。
階段を上り、病室に向かう。
ガラガラ…。
扉を開けると、静かな部屋に
機械音だけが鳴っていた。
『おう、次郎!生きてるか(笑)』
『また香緒里に野球しろって言われたよ!』
返事はない。
中3の夏、あの日から
次郎の夏は止まったまま。
脳死。
今の次郎の状態だ。
次郎の枕元には、金メダルが
飾ってある。
次郎と一緒に野球をした
中3の夏の大会、俺と次郎の
最後の金メダルが。
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