プロローグ

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この世界には魔法がある。 そして魔法があるなら魔力もある。 生きているものなら必ずと言って良いほど誰もが魔力を持っていた。 人間も当然例外ではない。 この物語の主人公の少年も魔力を秘めていた。 しかし… "一般人より圧倒的に少ない量で" 魔力量が無いのはこの世界では壊滅的だった。 すでに絶望でしかない将来… だが、彼が10歳のときに人生の転機が訪れた。 彼が死ぬまで"師匠"と呼ぶであろう程の男との出会いだ。 たったの数日間の出会いだったが、 間違いなくこの男は彼の永遠の人生の師匠だった。 男は教えた。 量が少ないなら、質を高めろと。 男は教えた。 魔法の手数で負けるなら、身体を鍛えろと。 男は教えた 周りの物を利用する独自の戦闘スタイルを。 男は教えた。 少ない魔力でも他の人と対抗できる特殊な術を。 そして最後に… 自分の様に困っている人を見かけたら助けられる真っ当な人間になれと。 ...残念ながらすべては上手くいかなかった。
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