第一章

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「うわー、これまたひどい」 一見独り言をつぶやいている危ない人の様に見えてしまうが、断じて違うと言いたい。正直この目の前の光景を見たら呟かずにはいられなかった。 死体、死体、死体... 元々この草原は赤色だったのではないかと思うぐらいの赤い液体―― 血で染められていた。 原型を留めている死体は少ないし、なんか中身とかがね...どばーってね? もう言わなくても大丈夫だよね?グロいし。 もしこの光景をみて何も感じない人がいたら教えてくれ。多分そいつは人の形をした人形か化物かどっちかだろう。 そういう割りには俺は冷静だと思われるかも知れないけど、俺はこういった光景をみたのは初めてではない。見慣れる程経験している。 それでもこの光景に何も感じない訳ではない。そこまで精神が狂っていない。 その前にこの惨事は俺が起こしたものではない。一応俺もこの戦闘に参加していたんだが、俺は生き残った。 詳しくは参加するふりして隠れていたんだが、それはおいといこう…
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