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「おっ、良さげなもの発見」
下半身しか残っていない男性であろう死体から俺は剣を発見する。鞘から抜かれてないのを見ると、どうやらこいつは自分がいつ死んだかわかっていないかもしれない。戦闘が始まっているというのに剣を抜かない馬鹿はいないだろう。
いや、本当に馬鹿かもしれない。
まあ、俺の知ったことではない。ただ使えるものさえ手に入ればそれでよい。
死体を漁る。それは死者を侮辱する最低な行為と言われているが、あいにく良い子でいるつもりはない。これには俺の生活がかかっているからな。
本業は傭兵であるが、副業として戦場にある金目なものは即売りに出し、魔力を多く秘めたものは、俺の術の媒体として使わせていただく。
物体の魔力を使って魔法を生み出す術、紋章術。
魔力が生まれつき少ない俺に師匠が教えてくれた大事な術。
師匠...俺は今日も師匠の教え通り、たくましく生きています。
(確かに師匠はたくましく生きろとは言ったが、まさか彼が死体を漁って、生活をつなげているとは思いもしなかっただろう)
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