『変わる』と『程度』

12/20
前へ
/36ページ
次へ
なんとなくタンスを開けてみると幸いにも(?)最低限の掃除道具はそろっていた それだけじゃない タンスの中にはベッドの骨組みパーツも入っていた 自力でベッドを作れということか・・・・ この後、およそ2時間半に及ぶ大掃除が行われた 高速移動を可能にする『電光石火(ライカ)』は速すぎて小さな部屋の中では当然使えないから疲労がかなり溜まる ついでにベッドも組み立て、布団などを調達して完成した 「・・・・・・死ぬ」 既に満身創痍状態の体でベッドの上に寝転がった こうでもしないとマジで過労死しそう・・・・・ だが、見違える程綺麗になった部屋に満足感を得た事により自然と夢の中へダイブした 一方、外の世界の天界では────── 「神様、例の天界人の件はどうしましょう?」 ここは天界の中でも一際でかい建物の中にある一室の1つである そこにはスーツをピシッと着こなす笠を被った小学生ぐらい身長の人と余裕で三人程座れるでかいソファーにでかでかと座るアロハシャツを着こなすファンキーなオッサンがいた 「それって多田 蓮の事かのう?」 「そうです」 「その事なら余り気にするな ワシが何とかしておくからのう」 「そうですか ですが、このままでは能力者バトルで1人欠けた状態になってしまいますが」 「・・・・その辺はお前が適当に何とかしてくれ」 「あ! 貴方面倒になったから私に無理矢理押し付けたでしょ!」 「だって面倒臭いんだも~ん」 (くそ! この人が神様じゃなければぶっ殺してぇ!) 「・・・・・冗談じゃ ワシはお前の事を信用して頼んでいるのじゃ 分かっておるよな?」 「・・・分かりました、失礼します」 笠を被った少年はまだ納得がいかない様子で渋々部屋から出ていった 「・・・・・ふぅ、なんとか誤魔化せたわい それにしても紫の奴、新天界人(ネオ)を拉致って何を企んでおるんじゃ? 全く、こっちは守人の一族の件で忙しいっちゅうのに 近々ワシが直々に幻想郷に行かなければのう」
/36ページ

最初のコメントを投稿しよう!

31人が本棚に入れています
本棚に追加