『変わる』と『程度』

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「さぁ、着いたわよ」 「・・・・・」 食堂に着くと、テーブルには二つの椅子と二人分の食事が用意されていた これだけ聞けば普通の風景に見えるだろう だが、現実は違う 料理の殆どがピンク色で何やら桃の匂いが嫌という程香ってくる 「さぁ、感謝して食べなさい」 椅子に座ると天子は早く食べるように勧めてくる 俺の目の前には桃色のステーキ、桃色のスープ、桃色のジュース、そして切り分けられた桃の周りにレタスなどが綺麗に並べられてるサラダ そして、気持ち悪くなりそうな程強烈な桃の香り ・・・・これってもしかしたら桃料理じゃね? 「なぁ、俺って何か悪い事した?」 これほど手を込んだ事をしたんだ 記憶には無いが知らない間に悪い事をしたかもしれない 例えば、寝惚けながら寝てる天子を・・・・・無いな 「急にどうしたのよ」 天子はキョトンとしてる 「だってさ、作ってくれたのは凄く感謝してるよ でも、全てが桃料理って軽く悪意を感じるんだが」 「あぁ、その事ね そればっかりは私に文句を言っても何も出来ないわ だって、天界には基本桃しか無いんだもん」 「・・・・・・は?」 「だ か ら、天界には基本桃しか無いの! だからって桃をそのまんま出すのも幻想郷に来たての蓮にとって辛いと思ったから色々アレンジしたの 味付けも濃いめにしたから大丈夫だと思うから食べてみなさい」 天子はさらっと物凄い事を言った まさか、天子が俺の為にここまで手の込んだ料理を作ってくれたなんて、文句を言った俺が恥ずかしい 「良し、じゃあ天子の好意を頂きますかな」 そして、桃のステーキを口に運ぶ そして、口の中にソースの味が広がって、 飲み込む時には桃の味しかしない(笑)
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