『変わる』と『程度』

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その後、最終的には桃の味しかしない料理をゆっくりと、出来るだけ天子に悟られないように悪戦苦闘しながら食べきった 食べた後に気付いたが、飲み物は桃じゃなく水という選択肢があったのでは? と思った 「ご馳走様」 「お粗末様。 蓮ってさ、」 「ん?」 食後の挨拶をし終わると、急に話しかけてきた 何だろ? 早く悟られないうちにこの部屋から退散したいのだが 「・・・・・嘘つくの下手だよね」 「何を根拠に言う?」 「だってさ、ご馳走って言った時貴方泣いてたわよ?」 「えっ!?」 天子から聞くと咄嗟に目元を触った ・・・・・本当だ、湿ってるって事は無意識に泣いてたみたいだ 「それは嬉し涙かm『嘘!』」 誤魔化そうとした瞬間、天子にぴしゃりと言われた その天子のいきなりの大声にビックリして何も言えなくなってしまった 「頼むからさ、私に対して回りくどい嘘を言うのをやめて 凄く嫌なの。 言うならはっきり言う、言わないなら悟られないようなスキルを身に付けろ! ・・・・・・それが出来ないなら、私に回りくどい嘘をつかないで」 大声を出したかと思ったら、急に沈み最終的には悲しそうな表情をしていた 天子に、何か過去があったから、又は性格によるものなのかは分からない けれど、その表情をみると胸を締め付けられた 「ゴメン」 喋りにくいこの状態で、漸く発する事が出来たのはその一言だった
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