予兆

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♪~~♪~♪~~ 「ん? 遊星からメールか」 マンションに着き、エレベーターに乗ったところで遊星からメールが届いた。 『根を詰めすぎても体に悪いから少し息抜きをしようと思う アキ達が皆で海に行く計画を立ててるんだが、どうする?』 遊星の絵文字一つ無い堅苦しい文面を見て、苦笑いしつつ、レイは返信をした。 (海か…) レイは携帯を折り畳み、暫く自分が神経を張り詰めていたことに気がついた。 (やっぱり、遊星でも息抜きが欲しいと思うモンなんだな) あの仏頂面の遊星がはしゃぐ姿を想像すると、自然と彼は笑顔になっていた。 「ただいまー」 玄関のドアを開け、中を見渡すと、部屋の明かりは点いていなかった。 (ナギが未だ帰っていない? 遊星の所か?) 遊星にナギが行っていないか聞こうとしたが、何故か彼は手を止めた。 まるで、何をしようとしたのか忘れたように。
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