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「おー、遅かったな
先に食ってるぞ」
もっそもっそと食卓に置かれている食べ物に手をつけながらクロウは二人を迎えた。
「すまない
朝は苦手でな」
二人はそれぞれ向かい側に座り、食事に手を伸ばす。
「そういやさ、何で二人は遅れたんだ?
遊星はともかく、アキまで遅れる必要はないだろ?」
レイの問いかけに二人は答える気がないのか、うつ向いたまま顔をあげようとはしない。
「まぁまぁ
その辺にしといたら?
他人には言えないようなことなんでしょ?」
ニヤニヤしながらレイの隣に座るナギは訊ねた。
アキは耳まで赤くなり、遊星はうつ向いていたためよくわからないが、目を見開いているだろう。
「そ、そんなことは…」
アキは必死に否定するが、反応からある程度予想はできる。
「この話は終わりだ
飯が不味くなるかもしれないからな」
レイが無理矢理話を打ちきり、部屋に暗い空気が流れた。
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