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「この平和がどこまで続くのかな」
高台からネオ童美野シティを見下ろし、レイは呟いた。
あの日からイリアステルからの刺客は来ていない。
深く考えず、ただ今だけを見ることができるのなら、きっと皆は口を揃えて「平和だ」と言うだろう。
しかし、嵐の前の静けさとも言える平和な今が長くないのも事実だ、と彼は推測している。
まだ完全にイリアステルを潰したわけではない。
彼が潰したのはほんの一部であって、全部ではない。
あと、どれだけの敵がいるのかは分からないが、少なくとも、ZONE以上の敵がいることは間違いない。
(新しい力は手に入れた
けど、この力で皆が守れるとは到底思えない)
ため息が一つも二つもこぼれる。
(とにかく、来た敵は片っ端から倒す!)
レイは一度頷くと、その場を後にした。
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