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コジローは持ち前の素早さを生かし、黄牙の足元に滑り込むと、そのまま背後を取った。
しかし、それだけではなく、壁をつたい、頭上から攻撃を仕掛けようとする。
だが、それが甘かった。
行動を把握していた黄牙に読まれ、腹部を鞘で一突きにされる。
「ぐはっ!」
そのまま地面に崩れるようになして落ちていくコジロー。
背中の傷が痛むのか、黄牙も時折苦い表情を浮かべながらも不敵な笑みを浮かべた。
これが最後の一撃となる。
コジローは黄牙との距離を取り、再びLINKを使用して自身最大限の力を振り絞り、黄牙に向かって青白い波動を解き放つ。
「奥義 蒼炎撃!!」
その波動は一直線に黄牙に向かって行くが、黄牙はその巨体を身軽に使い、それを避けると、コジローに向かってこう叫びながら斬りつけた!!
「荒唐無稽・皆本 武蔵!主君より頂いた黄牙の名を用いて貴殿を滅する!!コジロー、破れたりっっっ!!」
双剣を用いて一直線に斬りかかったその攻撃をコジローに浴びせ、黄牙は小さくこう呟いた。
「……秘技・牙狼翔。」
その瞬間、五臓六腑から血を吐き出したコジローは、その場に崩れ落ちた。
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