-百物語 雪女- 

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 その夜、早苗は夕方にあった出来事が不気味に思い寝付けなかった。 <ピロリン♪ピロリン♪>  すると机の上に置いてある携帯が鳴る。  いきなり鳴ったため早苗はびっくりして起き上がるが、ベッドから出て机に近付く。  携帯の画面には"渚"の文字。  早苗は携帯の画面を見る。  そこにはこう書かれていた。 『変な音聞こえない?』  早苗は恐くなりベッドに潜り込みもう一度メールの内容を見る。  確かに渚から届いている文章はそう書かれている。  早苗は恐いながらもメールを打ち返した。 『ううん!何も聞こえないよ♪』  そう送る事数分、渚から先程のメールの返信があった。 『聞こえる。部屋の前の廊下から、ピチョピチョって…。どうしよ早苗。怖いよ…』  渚のメールからして、とても嘘を言っているとは思えない。  早苗は渚を落ち着かせ様とメールを送ろうとした。  すると… 『やだ、部屋のドア開いた…どうしよ早苗、早苗、早苗。嫌、嫌』  そうメールがくると、それから渚からのメールはピタッと止んだ。  早苗の顔は恐怖の色で染まる。  早苗は明日必ず渚は学校へいつも通り笑顔で来てくれると信じながら。  布団で全身を覆い隠し夢の中へ逃げる様に眠りについた。
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