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西暦1828年2月18日。この日、王室に大きな産声が響いた。
王子となる子供が生まれたのだ。
皆が喜んだ。しかし、そこにはひとつ問題があった。
それは――――――――――――双子であること。男と女の双子なら問題はない。しかし、生まれてきたのは男の子が2人…。
翌日、王子誕生パレードが行われた。盛大に祝う一方で、「王子は一人でいい。二人もいらない」という声があがっていた。
王族は考えた。
そして出た結論は―
王子が12歳になる日に戦い、その戦いに勝った者を正式な王子とし、負けた者は王室に捨てられ、今後王室との関係は持たず一人で生きていきていかなければならない。
かつてこの国は西の国々を制した。さらに勢力を増し、東の国々を制すところだった。しかし、国最大の戦力、ラルフ王子が命を落としたため、国々を制すどころかこの国が滅ぼされた。
年月がたったいま、ある程度復興し、小さな国ができあがった。
しかし、いつまたあのような戦争が起きるかわからない。
国としては有力な戦士がほしい。
そこで、12歳のときに戦いに勝った者を正式な王子にして、国の戦力を高めるのだ。
この政策には、国民も納得した。一番つらい思いをしたのだから。
しかし、また新たな問題がおこった。
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