幕末

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ミーンミーンミーンミーンミーン シャワシャワシャ 暑い真夏の8月 先「いいかぁ、ここは覚えとけよ。試験に出すからな。」 蒸し暑い教室に数学の先生の声がする。 すると、先生は後ろを向き教室の一角に向かってチョークを投げた。 流「コンッ ぃてっ!!~っ誰!?」 バッと勢い良く頭を上げた女子は、容姿端麗という言葉がよく似合う子だった。 先「木崎…俺の授業で寝るっつーことは、後で課外授業を受けるみたいだな。」 流「え゛!!」 先「じゃあ、木崎は放課後な。」 語尾に♪がつきそうなテンションで話しを勝手に進めていくとちょうどチャイムが鳴った。 ――放課後 美「るーかっ♪帰ろー。」 親友の美沙は流華を呼んだ。 流「……ごめん…。私、課外授業になった。」 美「え…。そっか…。じゃあ明日ね。」 さっきまでルンルン気分だったのが課外授業と聞いて一気にテンションが低くなっていた。 流「ごめんね!明日帰ろーね。」 明るく言って少しでも空気を変えようとする。 美「うん!バイバイ。」 なんか嫌な予感がするけどきっと気のせいだよね… 流華に何もないことを祈りつつ帰って行った。 ガラッ 先「よーし、始めるぞー。」 流「早く終わらせてね。」 先「じゃあ、ここの式はXを………―――」 課外授業は夕方の18時まで続いて終わった。
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