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雪が汚れた世界を隠すように、ヒラリヒラリと舞い落ちる…。
「もうすぐクリスマスだね芳」
寒さで頬がほんのり紅くなった佐織の横顔をを見つめる…。
「本当だな…。クリスマスプレゼント、何が良い?」
「くれるの?」
「勿論。高いのは無理だけどな…」
ハハハっと俺が笑うと、佐織は顔を横に振って笑顔を向けてくれた。
佐織を喜ばせるのが、俺のシアワセ…。
佐織は自覚してないみたいだがモテる。
幼馴染みの俺は小さい頃から必死に佐織に言い寄る男から守って来た。
佐織を取られたく無かったから…。
「じゃあ指輪が良いな…。お揃いの」
「指輪か…、リョーカイしましたお姫様。楽しみにしててな」
「うん!!」
大輪の笑顔を佐織は咲かせた。
可愛くて可愛くて、自分の恋人だということが本当に嬉しかった…。
この笑顔を一生、守って行きたい…。
佐織を送り届けた後、そのまま帰宅した。
「指輪か…。クリスマスまでまだ二週間あるし、バイトでもするかな…」
携帯でアルバイト情報を探して適当に応募した。
「喜んでくれると良いな…」
喜ぶ佐織を想像しながら、夢の中に落ちた…。
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